マツムシソウ目とは?

マツムシソウ目を構成する分類群と系統関係

さて、次にマツムシソウ目内の分類群と系統について具体的に紹介していきます。
被子植物の系統を紹介した時もそうですが、DNA情報を基にしたAPGⅢ分類体系になり、マツムシソウ目も大きな変更がありました。(分類体系の変更に関する詳細はココへ)
その為、連や旧~科と表現しないと分かりにくい現状にあります。
(APGⅡ時に1案としてあった、科を細分化した方が分かりやすいような・・・)

マツムシソウ目の系統樹

下はDNA情報を基にして明らかになったマツムシソウ目の系統樹になります。


マツムシソウ目は大きく2つのグループ、レンプクソウ科とスイカズラ科から構成されています。
レンプクソウ科には山間の山地に分布する小さい草本レンプクソウや、以前はスイカズラ科に含まれていたニワトコ属とガマズミ属が含まれています。
一方でスイカズラ科は非常に広く・大きい科で、木本のスイカズラ属やタニウツギ属だけでなく、以前は独立科として認められてきた草本の旧オミナエシ科や旧マツムシソウ科も含まれることになりました。


各分類群の紹介

レンプクソウ科 (Adoxaceae)

レンプクソウ属 (Adoxa)
ガマズミ属 (Viburnum)
ニワトコ属 (sambucus)
Sinadoxa属
Tetradoxa属

スイカズラ科 (Caprifoliaceae)

     Diervilla連 (Diervilleae)

タニウツギ属 (Weigela)
Diervilla属 (Diervilla)

     スイカズラ連 (Caprifoliaea)

スイカズラ属 (Lonicera)
ツキヌキソウ属 (Triosteum)
Symphoricarpos属
Leycesteria属
Heptacodium属

     リンネソウ連 (Linnaeeae)

リンネソウ属 (Linnaea)
ツクバネウツギ属 (Abelia)
イワツクバネウツギ属 (Zabelia)
Kolkwitzia属
Dipelta属

     旧モリナ科 (Morinaceae)

Acanthocalyx属
Morina属
Cryptothladia属

     旧マツムシソウ科 (Dipsacaceae)

マツムシソウ属 (Dipsacus)
Pterocephalus属
Scabiosa属

     Triplostegia属

Triplistegia属

     旧オミナエシ科 (Valerianaceae)

オミナエシ属 (Patrina)
Nardostachys属
Centranthus属
Plectritis属
カノコソウ属 (Valeriana)
Valerianella属
Fedia属

参考文献

Donophue et al. (2003) THE EVOLUTION OF REPRODUCTIVE CHARACTERS IN DIPSACALES. Int. J. Plant Sci. 164: S453-S464.

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